前ページで抗体カクテルが特効薬的効果が
あるとお知らせしました。人体の仕組みに
詳しくない読者は白血球あたりのお話とし
て出発してみてください。白血球は色々な
役目を持っているのですが、たくさんの免
疫細胞も持っています。世界中の研究者が
そのあたりの分野に取り組んで抗体の研究
が非常に盛んになっています。


どのようにして効果のある抗体を得ている
のかをたどってみましょう。人工的に抗体
を作っています。広島大学の研究者を中心
にした研究報告書がありました。広島大学
の研究グループは中和抗体を10日間で人
工的に作り出す技術を開発したということ
です。


新型コロナの重症患者の血液から中和抗体
を作る免疫細胞を選別、単離します。1日
かけて30〜150の免疫細胞を一つ一つ単離
したということです。次に、免疫細胞から
抗体を作る遺伝子を取り出して増やし、回
収するということです。これを5日ほどし
たということです。


新型コロナに感染しても感染初期はIgG抗
体は産生されず、感染してから2週間以上
たっている重症者が血清中にIgG抗体を多
く保有しているということです。つまり、
重症者にはIgG抗体が効果があることにな
ります。中和抗体はIgGとかIgMとかIg・
で表記され、5種類ほどが挙がっているの
ですが、IgG抗体以外の４つはあまり重要
ではないようです。4日ほど抗体の遺伝子
を持つ免疫細胞にIgGを合成させて回収す
ると完了のようです。日数はここまで10
日です。


回収したIgG抗体は武漢型、英国型ウイル
スと97％が結合したという結果が出たとい
うことです。これで抗体カクテルが特効薬
のように効き目があることがご理解できた
ことでしょう。白血球の作用を人工的にし
ていると思ってもいいでしょう。点滴で人
体に注入するなら、含まれる抗体数も多い
方が効き目が確実でしょう。価格も高額に
なります。以下の記事とほぼ同じ研究が世
界中で行われています。読んでみてくださ
い。


そして新型コロナだけでなくガンなど色々
な病気の治療薬をねらって世界中の製薬会
社、研究機関が抗体分野の研究をしていま
す。当たると大きそうなので一獲千金を狙
っていると想像してもいいでしょう。パン
デミックは千載一遇の巨大チャンスかもし
れません。




竜巻・モンタナ州

Science Portal  5/18(火)16:25配信

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